熊のカリフォルニアMBA留学記

理系の熊がカリフォルニアで七転八倒したMBA留学の記録(ブログ)です

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よく分かるアメリカの自動車保険の仕組み

      2016/01/05

アメリカへ留学することになると、多くの方が必須となる車ですが、車の購入に自動車保険は必須となります。

日本だと、いわゆる強制保険、自賠責に入り、任意保険をどうするか決めます。アメリカの自動車保険も基本邸には同じ構造をしていますが、保証額などは一部異なります。また、日本ではあまり考えられない盗難や無保険車両に関することも考える必要があります。

そこで、車シリーズとしてお伝えしてきました。
今回は自動車保険についてお伝えしたいと思います。

自動車購入と自動車保険

カリフォルニアでは自動車を購入する際に、自動車保険の強制保険に加入する必要があります。加入していなければ原則購入することができません。

では自動車保険会社の比較検討となるのですが、比較検討に入ると実は保険の項目がかなりあって、しっかりと理解せずに比較することが難しいことに気が付くと思います。

そこで、まずは自動車保険の構成についてお伝えしたいと思います。

強制保険と任意保険

強制保険(LIability)の構成と表記の方法

それでは、保険の構成について見てみましょう。

日本と同様、アメリカでも強制保険と任意保険の二階建てとなっています。強制保険をLiability Coverage(ライアビリティ)、任意保険をOptional Coverage(オプション)と呼ぶことが多いようです。

ライアビリティ=強制保険は以下の項目から構成されます。
・Bodily Injury Liability(対人ライアビリティ)
・Property Damage Liability(対物ライアビリティ)

レンタカーの会社ではこれはPrimary Protection(PP)などと呼び、全車強制で入っているようです。

Bodily Injury Liability(対人ライアビリティ)

それでは、個別に見てみましょう。まず、Bodily=対人です。

もし事故が発生して、相手に被害を与えた場合、相手の医療費や治療期間中の収入、そして痛みや苦しみの代償を払う必要があります。これをカバーするのが対人ライアビリティです。

対人のライアビリティについて、30/60/15というような表記をされることがあります。

この最初の2つの数字(30/60)は対人のライアビリティを示します。

これは事故を起こしたときに、相手方1人について$30,000、複数人(事故全体)で$60,000が上限だということを示しています。つまり、1人$30,000で3人に支払うことになると、保証から出てしまうということになります。

Property Damage Liability(対物ライアビリティ)

対人は人に対する補償でしたが、対物は物に対する補償を示します。すなわち、壊してしまった物を弁償するために支払う額となります。

先ほど30/60/15という表記をするとありましたが、この3つ目の数字15が対物ライアビリティを示します。つまり、物に対しては、$15,000の保証をしますということになります。

各州で求められる強制保険の最低額

以上が簡単な強制保険の構成ですが、この加入最低額が州により異なります。

こちらのサイトに各州の必要最低額があります。各州の名前の後に15/30/10などと書いてあるのが必要最低額となります。

左から、対人(一人)/対人(全体)/対物 となります。

ざっと見てみると、一人当たりの対人Liabilityが15~25、対人の全体がその2倍程度となるところが多いです。

任意保険(Optional)

Personal Injury Protection(人身傷害補償)

一部の州では強制保険の一部になっているようですが、他の州ではOptionalになっています。

先ほどの対人は「相手方」に対する項目ですが、この項目は「あなた」と「あなたの車の搭乗者」に関する補償となります。

すなわち、もし事故が起きたとき、相手方は対人Liabilityで医療費を支払うことができますが、自分の医療費は相手が払ってくれる場合は良いですが、そうでない場合はこのPersonal Injury Protectionが対応することになります。

Optionalの州では、入っていなかった場合は自腹となります。

ただし、実際には医療保険や傷害保険を用いることができたりするので、これらに入っていない場合は加入をする必要をお薦めしますが、そうでない場合はお好みとなります。

Uninsured Coverage(無保険ドライバー補償)

無保険のドライバーなんているのか?と熊も思っていたのですが、アメリカには結構いるのです。

聞いた話では、ニューメキシコやフロリダは4人に1人くらいは無保険だということです。加えて、もっとも保険加入率が良いといわれる州でも5%くらいは無保険だそうです。

というわけで、日本では考えにくいのですが、相手が無保険だから入る保険というものがあります。

相手が無保険でも、自腹で払ってもらえばいいじゃないと思うかもしれませんが、こういう人は大抵の場合資産を持っていません。ということは、自腹もできないので、結局泣き寝入りするしかないのです。

というわけで、この保険が任意で用意されています。

また、保険に加入していても、請求額が相手の補償額を上回り、かつ相手が資産を持っていなかった場合は、やはり泣き寝入りとなります。

Collision(衝突車両損害補償)

自動車事故(衝突)を起こした場合、自分の車の被害を補償する項目です。

Comprehensive(包括車両損害補償)

Collisionとは異なり、衝突以外の場合の車の補償をします。具体的には、盗難や自然災害などが考えられると思います。

CollisionとComprehensiveについては、人により考え方が大きく異なると思います。

盗難や事故に合ったら、自腹で買いなおすからいいよ!っていう人もいます。あるいは、廃車になると非常に困るので、その分は保険として支払いますという人もいると思います。

補償額について決める必要がありますが、その時の参考となるのは車の価値です。車の価値は、このHPで何度も出てきているKelly Blue Bookが参考になると思います。こちらのHPで自分の車の年式などを入れると、市場価格の目安が分かります。

保証額が日本と違う!

先ほどの強制保険の金額の表記を思い出してください。

15/30/5 ならば、頭の数字から対人、対物、人身の保証額が $150,000/$300,000/$50,000という意味でした。

これならば対人は$150,000、すなわち1ドル120円ならば、1,800万円程度ということになります。

ここで日本を思い出してみると、日本の対人の保証は無制限であることが多いことに気が付くと思います。これはもし事故を起こしてしまった場合、多くの場合は数千万円で済みますが、高額保障になる場合もあるためです。

具体的には、こちらのウェブサイトになるように5億を超えるケースもあります。

これではもし大事故に会ってしまった場合、保険の補償額を超えてしまって、自分の財産を失ってしまう可能性があります。

そこで自分の財産を守るために、保証額の引き上げなど、様々なことを行うことをお薦めします。

保証額の引き上げに現実的なプランは2つ

対策1:保険の補償額自体を上げる

まず、わかりやすい対策の一つが保険の保証額を引き上げることです。

さすがに無制限にすることはできませんが、保証額を3倍にしても支払い料金はそれほど増えないケースが多いと思います。

実際に数字を見るには、自分の条件や車の種類などを調べてウェブで確認することができます。

例えば、GEICOなどで検討をつけると良いと思います。

対策2:アンブレラ保険に入る

もう一つの対策がアンブレラ保険に入るという方法があります。

アンブレラ保険とは、「保険の保険」です。

丁度、自動車保険や傷害保険などの個別の保険の上にかぶさるアンブレラ=傘のような役割を果たす保険です。

具体的には、自動車保険の対人が一人$300,000(=約3,600万円)の時に、自動車事故の相手がお医者さんでもう仕事ができない状況になってしまうと、恐らくこの3,600万円では保証しきれなくなると思います。

このようなとき、保険の保険として機能するのがアンブレラ保険です。3,600万円で保証できない分をアンブレラ保険の補償額まで保証してくれます。

より詳しく知りたい方はこちらのウェブサイトにあるので参照してください。

基本的に、大きな資産を持っている方しか必要ないかもしれませんが、このような方法もあることを知っておいて損はないと思います。

まとめると

アメリカの自動車保険の構成と日本との違いについてお伝えしました。
日本との大きな違いは補償額で、これを補う方法として2つ考えられます。

  • 保険の補償額自体を上げる
  • アンブレラ保険に入る

自動車購入のお役に立てば幸いです。

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