熊のカリフォルニアMBA留学記

理系の熊がカリフォルニアで七転八倒したMBA留学の記録(ブログ)です

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【MBA留学】日本人MBA取得者のアメリカ企業へ就職難易度

      2016/01/05

MBAの取得を目指す人の中には、転職を考えている方もいると思います。そんな方の中には、アメリカ企業に就職して、グローバルに活躍してみたい!と思う方もいると思います。しかしながら激しい競争が行われているアメリカ、なかなか困難がともなうようです。

今回は留学生のMBA取得後のアメリカ企業への就職についてお伝えしたいと思います。

統計など用いているわけではないので、あくまで熊の周りの体験談となります。ご参考程度に読んでいただけると嬉しいです。

どの分野で勝負するか

能力のマッチングが第一条件

就職活動で最も重要なものは、自分と雇ってくれる企業とのマッチングです。

このときのマッチングの要素には様々あります。企業文化や哲学とのマッチング、希望就職地と企業の場所などがありますが、なんといっても一番重要なのは能力のマッチングです。

MBAを取得している方は、当然マネジメントの能力を期待されて他の希望者と競うことになります。

ではアメリカの企業は、留学生にマネジメントの能力を期待しているでしょうか?

熊の周りではSTEMが有利

ここで、2015年でのアメリカの就職状況について見たみたいと思います。

アメリカは好景気となり、就職希望者には比較的有利な様子です。そして、STEMというキーワードがでてきます。

STEM(ステム)とは、日本でいういわゆる理系です。
Science、Technology、Engineering and Mathematicsの頭文字をとってSTEMと訳されます。

Technologyは、日本語では「技術」と訳されるために、アメリカでいうTechnologyよりも大きな意味で使われているように思います。アメリカでTechnologyというと、恐らく多くの方が、「技術」ではなくIT系のことを指すことが多いように思います。

Science、は物理、化学、生物、Engineeringは機械や航空宇宙などの工学、Mathematicsは数学、統計学を指します。

これらに関するスキルはアメリカの就職市場では重宝されており、就職も有利となります。

実際に報道大手のCNBCが2014年の就職ランキングを発表しましたが、トップ10のうち9つはSTEMに関する仕事でした。

このように、STEMに関する仕事は需要もあり、給与が高騰しています。また、マネジメントに比べると言語コミュニケーションや文化の違いの差が影響を与えにくい分野であるので、留学生の言語的及び文化的なデメリットが小さいと言えます。

STEMで求められる能力は?

STEMで求められる能力の多くは、そのSTEMに関する専門知識だと思います。もちろんその分析力だけで勝負できるわけでなく、結果を適切に表現する能力が求められます。

しかしながら、割合でいうと専門知識を適切に用いることが何よりも求められていると思います。例えば、求めているような動作をするソフトウェアを作成する、より効率的な動作機構を設計する、といったことです。これらを実現するために必要な能力は、おそらく結果の表現能力よりも専門的な能力の方が比重は大きいと思います。

一方、留学生について見てみると、アジア系の学生はアメリカの学生に比べると平均的に数学はよくできる傾向にあると思います。あくまで一般的な傾向の話です。

そして、STEMを求める企業が欲しているのは、専門性の高い能力を持っている学生です。このように考えると、STEMは英語や文化のビハインドがあっても、留学生によっては勝負のしやすい分野ということが言えると思います。

MBA取得者の競合は?

それでは、MBA取得者について考えてみましょう。

競合は誰になるのでしょか?

当然、MBAを持っているアメリカ人になります。日本ではMBAはそれなりに貴重な学位なので珍しがられることが多いですが、アメリカではMBAを持っている人は日本よりかなり多く、競合がそれだけ多くなります。

また、何よりも言語と文化の壁が非常に大きいと思います。

MBA取得者に必要な能力について考えてみると、より具体的にイメージできると思います。

人に仕事を頼むときに、相手の気持ちを思いやってネイティブとして丁寧に仕事を頼んでくるアメリカ人と、同じように相手の気持ちを思いやっているように思えるけれども、片言の英語で仕事を頼んでくる外国人、能力だけで見るとアメリカ人にとってはどちらがより望ましいでしょうか?

会社の中で他部門とやりとりをするとき、問題なくアメリカ文化の背景も踏まえて理解するアメリカ人と、一から説明をしなければ理解できない外国人、どちらがアメリカ人の従業員にとって望ましいでしょうか?

このように、どうしてもマネジメントの分野では、言語と文化の理解の比重が高くなります。

もちろん、必死に努力してこれらの壁を乗り越えている方も大勢いらっしゃいます。あくまで一般論として考えると、やはり言語と文化の壁は想像以上に大きなものだと思います。

他に、マーケティングなどの各分野でも文化や言語の壁は大きくなります。

マーケティングのコピーライトを考える場面を想像してみましょう。コピーライトは、その文化と言語、言い回しや映画や歴史、音楽といったものを踏まえた上で、初めて意味が成り立つと思います。

プロモーションでも、どのようなプロモーション手法が受けるかなどは、やはりアメリカ人の平均的な判断を理解できるネイティブに大きな強みがあります。

このような理由から、熊個人は残念ながら渡米数年の留学生がマーケティングを専門に学んできたアメリカ人にかなうとは思いません。

このように、MBA取得者の競合は、他のMBA取得者であり、マネジメントという学問の特性から、留学生がアメリカ人に対抗できる分野はかなり限られていると思います。

逆の立場で考えてみると?

逆の立場で考えてみるとよりわかりやすいと思います。

例えば、あなたが日本企業の人事部門で、転職で入ってくるあるマーケティングの課長候補者の一人が外国人だったとします。ビジネス日本語くらいは話せます。しかしながら、細かいニュアンスまではなかなか通じません。

そのようは候補者が同じくらいの能力の日本人候補者に勝てるかというと、よほどの何かがないと勝てないことは想像できると思います。

MBA取得者は、正にこの立場に立たされていると考えていいと思います。

どれだけMBA取得の日本人留学生がアメリカ企業へ就職することが難しいか想像できたでしょうか?

もし可能性があるとすれば

熊の周りで、MBA取得の日本人留学生がアメリカ企業に入った例で知っているのは以下のパターンです。

  • 日本(アジア)に進出しており、将来のその部門の幹部候補生として
  • 日本(アジア)に進出予定があり、そちらに送り込むための人材として
  • アメリカ企業を起業
  • 希望していたような大企業ではないが、インターンで気に入られてそのまま就職

といった具合です。

やはり日本人を強みとして用いたような就職が基本だと思います。

また、最後のパターンだとインターンで希望のところに行く必要があります。しかしながら、インターンで希望の場所に行くこと自体が難しいので、なかなか希望順位の高いような大企業に入れる可能性は低くなります

アメリカ企業を起業してしまうというのは、一見すると難しいようですが、意外と簡単です。問題はそこから安定的に収益を上げることで、これはアメリカの話ではなく起業の難しさの話となります。

まとめると

MBA取得の日本人がアメリカ企業に就職する場合について、熊の周りの体験も踏まえながらお伝えしました。

  • アメリカでは留学生はMBAよりもSTEMの方が就職しやすい
  • マネジメントには、言語・文化的な能力をより求められる
  • 日本人としての強みを生かせる就職が多い

繰り返しとなりますが、これらはあくまで熊個人の感想と一般論です。今回の記事でお伝えしたことなどものともせず、様々な方が多くの活躍をしています。

MBA取得を考えている方の参考になれば幸いです。

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