熊のカリフォルニアMBA留学記

理系の熊がカリフォルニアで七転八倒したMBA留学の記録(ブログ)です

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留学のメリット・デメリット-デメリット編 対処法も-

      2016/01/05

留学は様々な機会と経験を与えてくれます。勉強した学問はもちろん、語学力、そしてつらい経験をしたことによるコミュニケーション能力の向上などがあります。加えて、これらの経験は自分のキャリアの向上にも役立ちます。

しかしながら、すべてがバラ色というわけではありません。さまざまなデメリットもあり得ます。前回の記事では、メリットについてまとめました。今回の記事ではデメリットについて、そしてそのデメリットをどうやって最小化するかの対処法についてお伝えしたいと思います。

海外に出ている間の時間は思ったより貴重

海外に出ている間、当たり前ですが日本で過ごす経験ができません。代わりに海外で過ごす経験が得られるのですが、同時に二つを手に入れることはできません。

この問題は実は海外の大学を出たときなどにそれなりに大きな問題になります。

例えば、高校までは日本にいて、アメリカの大学を出た場合のことを考えましょう。この場合、日本の大学で学ぶことが学べないということになります。もちろん、学問的にはアメリカの大学で学んでいるので問題とはなりませんが、問題は就職活動や日本の就職習慣を知れないことです。

大きな目で見れば大したことはないという人もいます。実際に力があれば問題はないという人もいると思います。しかしながら、もし行きたい業種が決まっていて、その業界が海外大卒に開かれているならば良いですが、そうでない場合、その業界は難しくなってしまいます。

加えて、この大学生の期間に学ぶことには、日本人のコミュニケーション術があります。留学に行くことで、日本人ならばこうするという習慣を学ぶことができなくなります。もちろんその代わりに海外の人とのコミュニケーション術を学ぶことになります。

しかしながら、日本の企業の中には、日本人のメンタリティを求めている会社もあり、そういう会社への就職を求める方は、将来をよく考える必要があると思います。

これはデメリットを最小化するのではなく、日本を選ぶか、留学を選ぶか慎重に考えることが重要だと思います。

日本で通常得られる経験を得ることができない

上記と同じような内容ですが、特に社会人になってから日本で得られる経験を得られない場合があります。社会人で留学をしようとする方の多くは20代か30代だと思いますが、これらの時期の多くを英語の勉強と留学で過ごす必要があります。20代、30代は目の前の仕事を必死でこなして、その職務のスキルを身に着ける大切な時期だと思います。

大きな会社では比較的細分化された仕事を行うことが多いと思いますが、小さな会社では比較的大きな裁量を与えてもらえます。このような経験は、留学と両立することは難しく、どちらかをあきらめる必要がある場合が多いと思います。

一般には留学は、自分のキャリアアップにつながりますが、時期と環境によっては、今いる会社での職務の方が素晴らしい経験を与えてくれる場合があると思います。

こちらも、デメリットの最小化というよりも、選択の問題になると思います。

かなり多額の費用がかかることが多い

留学というと、真っ先に心配するのが費用の問題ではないでしょうか?

大学、学部によって大きく違いますが、それなりの費用が掛かるのは間違いありません。

こちらに、参考となるサイトがあるので一度調べてみてはいかがでしょうか?

仮に、アメリカのカリフォルニアの州立大学の工学部に4年間とすると以下の費用が掛かります。

渡航費 約20万円
授業料 約180万円/年
教材費 約10万円/年
生活費 約200万円(家賃込み)/年
合計 1580万円/4年

アメリカのUCLAの2年のMBAだと以下の費用が掛かります。
渡航費 約20万円
授業料 約600万円/年
教材費 約10万円/年
生活費 約200万円(家賃込み)/年
合計 1640万円/2年

どうでしょうか?かなり費用が掛かると思われます。

これがサンフランシスコになると、家賃が倍近くに跳ね上がりますし、田舎に行けばそれだけ家賃は下がる傾向があります。

この費用の問題を最小化する方法はいくつかあります。

  • 奨学金の利用
  • TA/RAの利用
  • かかる費用が小さい学校/国の選択

奨学金の利用

奨学金の利用は非常に強力です。奨学金には貸与と給付の2種類があり、貸与の場合は返却が必要ですが、給付の場合には返却は必要ありません。もちろん狙いたいのは給付となりますが、当然それだけ倍率が厳しくなります。

有名な奨学金は以下の通りです。

また、学校によっては入学時に奨学金を出すので、入学してくださいという学校もあります。このようなオファーをもらえる学生は、当然優秀な成績を修めている必要があります。

TA/RAの利用

TA/RAとして働いて、学費を安く抑える方法があります。ですが、国や学校によってはないところもあるかもしれません。

また、学部だと難しいかもしれませんが、修士レベル、博士レベルではある程度授業をこなすと、TA(Teaching Assistant)やRA(Research Assistant)をすることで授業料が減る(もしくは給料がもらえる)プログラムがあります。

TAでは、学部生の授業の手伝いをすることになります。具体的には、授業前の資料の準備、授業中の発言者の記録付け、授業後の宿題の採点などが仕事となります。

RAでは、担当してもらっている教授の研究を手伝うことになります。具体的には、ある研究の一部分の調査、実験や実測のデザイン、遂行、といった内容になります。RAの方が、より自分の学んだことに近い内容を実践することができると思います。しかしながら、当然求められる能力も高くなります。

また、TAとRAは必ずしも受けられる制度ではありません。学校によってはかなりの確率でTA、RAができるところもありますが、倍率が高いところもあります。

したがって、留学前から計算に入れるには慎重になる必要があると思います。

かかる費用が小さい学校/国の選択

現実的な問題として、費用を低くすることは避けては通れない問題だと思います。

熊の感覚では、英語圏で同じレベルの大学に行くならば、イギリスやアメリカに比べると、オーストラリアやカナダ、ニュージーランドは費用を抑えられる傾向があると思います。

また、ヨーロッパの国によっては、無料かそれに近い額で授業を提供してくれる学校があります。例えば、アイスランドやフィンランド、ドイツです。

他にのヨーロッパの国々も、概ね日本の国立大学と同等か安い価格で授業を受けられます。例えばフランスやスイスは学校にもよりますが、年間数十万程度の授業料で済むところもあります。

憧れのこの国に行きたい!というのはあると思いますが、留学できれば多少国は変わってもいい、と思えれば費用はずっと抑えることができます。

コミュニケーションは文化?日本に戻れるか

熊個人は、言語はコミュニケーション、そして文化だと思っています。教科書的な言語だけでなく、あるシチュエーションでの振る舞い、使う単語やしぐさからすべてが密接にかかわっています。

例えば、人と会ったとき、日本人は無表情で自然と軽くお辞儀をしますが、アメリカ人は笑顔でHi!です。これはアメリカ人が明るいわけではなく、こうすることが文化(マナー)だから成り立つのです。逆に、この文化に慣れていない日本人がアメリカ人にHi!とできないと、やはり文化の違いをアメリカ人に認識されてしまうわけです。

この挨拶一つでも、言語と文化が密接に関わっていることがわかります。

他にも日本の会議では、ボーリング式と言われるように順番に意見を言っていくことが多いですが、アメリカはテニス式と言われるように、どんどん発言してキャッチボールをする必要があります。これに慣れないと、やはり文化の壁が大きくなってしまいます。

では、もし4年間留学して日本に帰ってくるとどうなるでしょうか? 人によっては
すぐに日本人としての振る舞いに戻る人もいます。ですが、アメリカで身についた文化がすぐに抜けない人もいます。

これを多様性だ、面白い!といってくれる人もいますが、人によってはアメリカにかぶれちゃって、と思うと思います。典型的な例が、日本に帰ってくるとやたらカタカナ語が増えてしまう人です。こういう人は、嫌われてしまいがちですよね。こういった文化の違いをしっかりと認識して、適度に使い分けなければ、留学がデメリットになってしまうと思います。

精神的なプレッシャー

あまり表に出てこない話題かもしれませんが、留学で体を壊した、精神的に落ち込んでしまったという話は聞きます。ホームシックになるくらいなら大きな問題ではないのですが、精神的に病んでしまい、病院に行くことになったという話も聞きます。

行く場所にもよりますが、全然日本人もいなければ日本食、アジアの食事すらなかなか手に入らないような場所もまだあります。もちろん、カリフォルニアのように、日本食材も、日本のラーメンも手に入るような日本人とって非常に過ごしやすい国もあります。

やはり一番精神的に答えるのは、コミュニケーションが取れないことによる孤独感と食事だと思います。コミュニケーションが取れないというのは、言語ができないということもありますが、文化や習慣の壁もあります。これらは数年で乗り越えられるものではなく、現地の文化で育たなければなかなか身につかないものだと思います。このようなコミュニケーションが難しい環境で、孤独に勉強を続けると時によっては苦しさでいっぱいになってしまうことがあります。

これを乗り越えられれば人として、ひとつ成長したのかもしれませんが、場所によっては非常に難しいと思います。

このデメリットを最小化するには、日本と連絡をとれるホットラインを確保しておくことだと思います。幸いなことに、現代はインターネットで大抵の日本語のニュース、動画、写真、電話などは格安で利用することができます。どうしようもないときは、逃げる場所があるというのは、とても精神的に助けられると思います。

まとめると

MBAに限らず留学のメリットデメリットについたシリーズで、今回はデメリットとその対処方についてまとめました。

  • 海外に出ている間の時間は思ったより貴重
  • 日本で通常得られる経験を得ることができない
  • かなり多額の費用がかかることが多い - 奨学金、TA/RA、場所の変更
  • コミュニケーションは文化?日本に戻れるか - 文化の使い分け
  • 精神的なプレッシャー - 日本へのホットライン

留学検討のお役に立てば幸いです。

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