熊のカリフォルニアMBA留学記

理系の熊がカリフォルニアで七転八倒したMBA留学の記録(ブログ)です

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理系と文系で比較 MBA授業の感じ方の違い

      2016/01/05

MBAの授業について熊のまわりで時々話題になるのが、理系と文系の話です。

MBAには様々な学歴、職歴の人が入学してきます。そしてある人にとっては、近いことを学んだことがあるためMBAの一部の授業は非常に親しみやすく、逆にある人にとっては非常に難解なものになってしまうことがあります。当然グループワークをしていると、ある人はこの授業では非常に貢献することができるものの、他の授業では難しいといったことが起こります。その時に出てくるのが理系と文系の話です。

本記事では、理系と文系の話とMBAの授業についてです。

そもそも理系と文系とは?

そもそも理系と文系とは?という話をしだすと喧々諤々の議論になってしまうかもしれないのですが、イメージする学問を上げてみると以下のとおりです。

理系の学問は、数学、物理学、生物学、化学などで、文系の学問は、経済学、文学、法学、倫理学、考古学などです。

それでは、一般的にはどうでしょうか?そこで、よく用いられていると思う基準を挙げます。

  • 1.数学との親和性が高いかどうか(高い=理系、低い=文系)
  • 2.自然を対象とした自然科学(理系)か人間・社会を対象とした社会科学か
  • 3.研究手法に数学的要素の必要度が高いか(高い=理系、低い=文系)

これらの分類で、色々と議論となるのが、経済学金融工学といった分野です。一般的には社会科学に分類されることが多いと思いますが、研究されている内容は極めて数学的です。もし1の基準を用いるならば、これらの学問は理系になるのですが、2の分類だと文系になってしまいます。3だと理系です。また、考古学などは1でも2でも文系に分類されると思うのですが、近年は年代測定などに科学的な手法が多数用いられるので、3の分類だと理系になってしまうかもしれません。

これ以外にも、芸術や医療・看護などの分野もありますが、どちらにも入らないということで、ここでは触れないことにします。

MBA(経営学)は理系?それとも文系?

それでは、MBA(経営学)は理系になるのでしょうか?それとも文系でしょうか?

熊個人は、答えはどちらでもないだと思います。

過去の記事でご紹介した通り、経営学は認知心理学系と、経済学と社会学の融合したような分野です。経済学は比較的、数学的要素が強い学問ですが、他2つでは経済学ほど数学的要素は求められることは少ないようです。

ですが近年の傾向として、経営学もより普遍性を求めて数学的な実証を行う必要性が求められています。そのため、統計学を基本とした各種数学的手法や知識を用いて各種の問題が研究されています。

このような背景から、徐々に理系に近づきつつあると考えて良いのではないでしょうか?

文系にとってのMBAの授業

上記で文系、理系について色々と考えましたが、ここでは文系とは社会科学=経済、会計、心理学、社会学を学んだことがあるという前提で進めます。文学や考古学は含めません。

熊はバリバリの理系なので、文系の人にMBAの授業の印象を聞くと、授業によっては(Statistics、Operation、Data Analysis)非常に数学やコンピュータを必要としていて慣れるまで苦労する。ミクロ経済や会計は、学んだ人に昔通った道っといった回答を得ることが多いです。

バックグランドが行かされる分野

さて、それでは文系の人でバックグラウンドが生かされる分野は何でしょうか?実は相当あります。

まずはミクロ経済学です。当たり前ですが、経済学部を出ている人は、ミクロ経済学をやっていますので、当然知っています。いくら英語でやり直すことになるとはいえ、一度学んでいることなので、相当難易度は下がるようです。

意外かもしれませんが、ストラテジーなども比較的文系のバックグラウンドが効くことが多いようです。ファイブフォースで有名なマイケルポーターも経済学の博士号を持っているように、経営学でも戦略系の方の一部は経済学から出ている人がいます。経済を学んだことがある人にとっては、コンセプトや考え方を理解しやすいようです。

ファイナンスもその最たるものです。学部でファイナンス系を出ている人は、MBAで学ぶファイナンスの基礎は知識としてはほぼ知っている内容になるかと思います。

そして会計も経済系を出ている方には理解しやすいようです。ですが、会計関係は経済学を学んだというよりかは、会社で会計をやったことがある人が強いようです。簿記の動きと会社の活動がリンクする人は、会計を学んでも非常に納得感を持って学べるようです。

ビジネスと。これは法学部を出ている学生の専門分野です。もちろん法学部でもさらに専門があるので、必ずしも全部わかるということはないと思いますが、非常に親しみやすい分野だと思います。法学出身の日本人に聞くと、授業では日本とアメリカの法律哲学の違いに感心することが多いと言っていました。

新たな知識を得やすい分野

まずはマーケティングだと思います。3Cや4Pに代表されるカスタマー分析やマーケティング戦略の策定は経済を学んだことがある人にも新鮮なものに感じられることが多いようです。加えてマーケティングはビジネスの中核分野の一つです。マーケティングの理論と実際への適用にとても面白みを感じるクラスメートが熊の周りにも多いです。

続いては、リーダーシップやネゴシエーションといったソフトスキル系の授業は認知心理学や社会学系の教授が教えてくれることが多いです。したがって、経済学を学んだ学生には新鮮であることが多いようです。逆に、数は多くありませんが心理学系を学んだことがある学生には親しみのある分野だと思います。

また、プロジェクトマネジメントは、経営工学や工学系の学部を出ている学生には比較的親しみがありますが、文系の方にはあまりなじみがないようです。プロジェクトマネジメントは、工程やコストの面などからプロジェクトを管理していくので、将来自分がプロジェクトのリーダーになる可能性がある人には必須だと熊個人は思っています。

経済学部出身で、ゼミでテクノロジー系のものを選んだ方には親しみがあるかもしれませんが、テクノロジーデベロップメント新製品開発知的財産戦略などは新鮮な分野であることが多いようです。テクノロジーをどのように大きくしていくか、新製品をどのように開発していくかということは、R&Dやデザイン部門などにいたことがある人には毎日の話ですが、文系の方には新たな学びが多いようです。

近年は、アントレプレナーシップ、いわゆる起業関係の授業を提供している学校も多くあります。ファイナンス系でベンチャーキャピタル(VC)等に興味がある方は投資する側、アントレプレナーシップで起業する方は投資される側になります。どうやって、アイディアから実際のビジネスまで持っていくかを学びます。

理系にとってのMBAの授業

理系=数学をベースとした論理思考を必要とする学問を学んだ前提とします。

熊はゴリゴリの理系なのですが、非常に受けていて落ち着く授業と、そうでない授業がありました。

やはり、数字や論理である程度明解な回答がでる授業は、解答に納得感があったのですが、ストラテジーやマーケティングは、正解がなく、教授の解答はあくまで一例となるので、ややモヤモヤすることもありました。

ですがこれも慣れてくると、どれだけ相手が唸るような解答を作り上げるかを考えることが段々楽しくなっていきました。

バックグランドが行かされる分野

理系出身ですと、数学やコンピュータを用いた授業は非常に強みを発揮しやすいと思います。具体的には統計学オペレーションデータアナリシス系の授業は、強みを発揮っしやすいと思います。

理系というよりかは、会社による部分が大きいのですが、理系の人の多くが行くテクノロジー系の会社出身のひとは、テクノロジーディベロップメントなどは、身近なトピックで、内容はぐっと理解しやすいものだと思います。

そして数学を利用するというと、ファイナンスも実は理系の人には非常に親しみやすいと思います。現在価値を計算するための基礎、DCF法(Discount Cash Flow)では、エクセルを用いた計算を頻繁によく用います。また、投資家の側に立った時に学ぶ、ポートフォリオ理論は、逆行列を用いて計算を行ったりします。これらの計算は、理系の人には力を発揮しやすいものだと思います。

加えて、物理に考え方が近いという意味ではミクロ経済学も理系の人には比較的理解しやすいものだと思います。ミクロ経済学では、収益最大化を行うために、需要や供給、コストなどを関数として捉えて考えます。この際、それぞれの関数を数式として用いて、微分などを行い平衡や最大値を求めます。これは、物理学と同じコンセプトです。

熊が初めてミクロ経済学を学んだときは、あまりに微積分で説明するのでただただ感心してしまいました。それからは経済学は得意科目の一つになりました。

新しい知識が得られる分野

まず、大抵の理系出身の方が苦労するのは、会計です。なにしろ借方、貸方から知らないので、本当に基礎の基礎から、概念の理解から始める必要があります。加えて、MBAは比較的授業がサクサク進むので、それなりの量を予習・復習する必要があります。

熊もこれには非常に苦労しました。ですが、一度読めるようになると、様々な会社の動きが分かるようになるので、今では財務諸表見るのが趣味になるくらい好きになりました。

文系と同じになりますが、ソフトスキル系、そしてマーケティングは理系でも興味があって勉強した人でなければ親しみがない内容だと思います。

ストラテジー組織論なども、まったく新しい知識となると思います。ビジネス書などである程度は知っていても、その分野の教科書と呼ばれるような本の原典を読み、クラスで議論を深めることは大きな力となると思います。

理系の人には起業に興味があっても正直やり方が分からないといった方を見ることがありあす。そういった方にうってつけなのが、アントレプレナーの授業です。物理や化学などで技術のみをやってきた人が、どう管理するか、投資する側がどのように見ているかを理解することは自らが起業するときに大きなアドバンテージとなることは間違いないとおもいます。

まとめ

文系と理系。様々な議論がされやすいトピックですが、経営学と理系、文系との関係についてまとめました。経営学は徐々に文系側から理系側によりつつあると言えると思います。加えて、文系、理系それぞれの学生にとって親しみやすいMBA授業と、新たな知識を得ることができるMBA授業についてまとめました。

さいごに

文系、理系について説明していますが、熊の実経験からだと、この記事で紹介した知識も大切ですが、実際には手を動かしてアウトプットをしっかり作ることができるも重要だと思います。

具体的には、プレゼンの構成やストーリーをしっかり作れるかどうかExcelやPowerPointを使いこなせるかも実用的なスキルです。

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